窓際の陶芸家
サラリーマンを卒業した団塊世代 です。 タイトルは窓際のままです
2008/12/03
TITLE:「 二台目のロクロが工房にやってきた(第百五十六話) 」
工房から帰り風呂に浸かっているとカミサンが「お父さん リサイクルショップにロクロがあったよ」という。
ボクは風呂から飛び出しサンダルをつっかけてリサイクルショップに行った。
閉店の時間で店じまいをしている店長に尋ねた。
「ロクロを置いてあったと聞いたがありますか」
若い店長は、「ロクロって何ですか」と言う。ボクは「これくらいの大きさで上に円盤が乗っている機械だ」と説明した。
店長は奥のほうに片付けてあったロクロに案内してくれた。
見ると相当な年代物だ。ターンテーブル(円盤)につけられた溝が磨り減っている。おまけに錆のような白い粉が吹いている。
店長が傍で「これ何に使うのですか」という。ボクは、ロクロについて詳しく説明した。
そして これは相当古いものであることを付け加えた。
とりあえずコンセントを差込み回る事を確認した。値段を見ると38、000円とある。
ボクは店長にこのロクロがかなりの年代物であることを説明した。ロクロは新品でも安いものは70、000円で売られているのでこの38、000円は高すぎると値段を指摘した。
ロクロを挟んで話していると立場が逆転してボクが売り側 店長が買う側になったよう問答が続いた。
店長は「幾らならなら良いでしょうか」と聞いてきた。ボクはすかさず「5、000円」と言った。そしてこの値段のままだと絶対売れないと言い切った。もし買う人がいるとしたら陶芸を始めたばかりでロクロの価値が判らず何でも良いからロクロが欲しいと思っている人だと言った。
「5、000円ならボクが買ってあげても良いよ」と言って引き揚げた。
次の日 店長から電話があり工房に年代物のロクロが届いた。
ボクはロクロに長年の労をねぎらいながら裏の埃を落とした。機械油をさしターンテーブルの白い錆を磨いた。コンセントを挿して回して見た。快適に回るではないか。
回しながら良く見るとどべよけが付いてない。いや股の部分に少しだけある。
ボクが宮崎で陶芸を始めた時、ボクを幽霊にしたロクロだ。
当時 初心者のボクは、ロクロの上の粘土に水をつけすぎドベが脛(すね)の周りにべっとり付いた。ボクは 脛に白い布を巻きつけ ズボンに付くドベをよけた。。
薄暗い工房で脛に白い布をあて 白い作業着 頭に白いタオルを巻きつけてロクロに向かった。近所の人達は、白装束のボクの姿を見て幽霊みたいと怖がった。
その時 師匠の工房で使っていたロクロと同じものだ。
ボクのロクロが未熟でドベが付くと考えていた。今考えると未熟なせいだけでなく、単にドベよけが付いていなかっただけのような気がする。
100円ショップでプラスチック製のタライを買ってきてドベよけとして取り付けた。ボクを幽霊にすることなく快適な回ってくれている。
年代物のロクロはボクに語りかける「年寄りは年寄り同士で仲良くしようぜ」

ボクは風呂から飛び出しサンダルをつっかけてリサイクルショップに行った。
閉店の時間で店じまいをしている店長に尋ねた。
「ロクロを置いてあったと聞いたがありますか」
若い店長は、「ロクロって何ですか」と言う。ボクは「これくらいの大きさで上に円盤が乗っている機械だ」と説明した。
店長は奥のほうに片付けてあったロクロに案内してくれた。
見ると相当な年代物だ。ターンテーブル(円盤)につけられた溝が磨り減っている。おまけに錆のような白い粉が吹いている。
店長が傍で「これ何に使うのですか」という。ボクは、ロクロについて詳しく説明した。
そして これは相当古いものであることを付け加えた。
とりあえずコンセントを差込み回る事を確認した。値段を見ると38、000円とある。
ボクは店長にこのロクロがかなりの年代物であることを説明した。ロクロは新品でも安いものは70、000円で売られているのでこの38、000円は高すぎると値段を指摘した。
ロクロを挟んで話していると立場が逆転してボクが売り側 店長が買う側になったよう問答が続いた。
店長は「幾らならなら良いでしょうか」と聞いてきた。ボクはすかさず「5、000円」と言った。そしてこの値段のままだと絶対売れないと言い切った。もし買う人がいるとしたら陶芸を始めたばかりでロクロの価値が判らず何でも良いからロクロが欲しいと思っている人だと言った。
「5、000円ならボクが買ってあげても良いよ」と言って引き揚げた。
次の日 店長から電話があり工房に年代物のロクロが届いた。
ボクはロクロに長年の労をねぎらいながら裏の埃を落とした。機械油をさしターンテーブルの白い錆を磨いた。コンセントを挿して回して見た。快適に回るではないか。
回しながら良く見るとどべよけが付いてない。いや股の部分に少しだけある。
ボクが宮崎で陶芸を始めた時、ボクを幽霊にしたロクロだ。
当時 初心者のボクは、ロクロの上の粘土に水をつけすぎドベが脛(すね)の周りにべっとり付いた。ボクは 脛に白い布を巻きつけ ズボンに付くドベをよけた。。
薄暗い工房で脛に白い布をあて 白い作業着 頭に白いタオルを巻きつけてロクロに向かった。近所の人達は、白装束のボクの姿を見て幽霊みたいと怖がった。
その時 師匠の工房で使っていたロクロと同じものだ。
ボクのロクロが未熟でドベが付くと考えていた。今考えると未熟なせいだけでなく、単にドベよけが付いていなかっただけのような気がする。
100円ショップでプラスチック製のタライを買ってきてドベよけとして取り付けた。ボクを幽霊にすることなく快適な回ってくれている。
年代物のロクロはボクに語りかける「年寄りは年寄り同士で仲良くしようぜ」

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