2016/12/04

TITLE:「 木守柿 

 隣の庭に柿の木がある。隔年で大量の実が枝からぶら下がる。ボクはこの治郎柿を楽しみにしている。ここに住む山さんは柿の実の成熟度を鑑別する名人だ。早く食べたいボクは「ヤマさん、もういいんじゃない」と催促するが山さんは「まだ」と腕を組んだまま誘いに乗らない。

 柿を食べたいなあと思っているとヨシさんが大量の柿を持ってきてくれた。早速、かぶりつくと秋の香りが口いっぱいに広がった。

 子供の頃、友達の庭に柿の木があって遊びの合間にもいで食べた。甘いお菓子のない時代、柿の甘みは格別だった。

 ヨシさんは「今年は柿の当たり年、食べきらないくらいだけど植えてくれた先祖に悪いから貰ってよ」と四回持ってきてくれた。教室ではメンバーさんが喜んでくれるのでいくらあっても大丈夫。

 たまたま教室が賑わっているとき木に登っているヤマさんが見えた。ボクは手伝いたいのだが忙しくて無理。今年は貰えないなあと思っていると夕方かごに入った山盛りの柿が届いた。

 夕方、ヤマさんの家の前を通ると柿の木はきれいに選定され一個だけ木守柿がぶら下がっていた。

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